DAISYとは

DAISYとは、Disital Accesible Information Systemの略で、いろいろな書籍情報をデジタル化する方法としてすでに世界標準化されています。

DAISY図書は、特に、身体に障害があったり、発達障害などにより本を読むことがむずかしいかたなど、高齢者を含め、読書や学習する上でなんらかの障害のあるかたの読書をたすけるものとして、わが国でも普及しつつあります。とくに、平成22年1月の改正著作権法の施行により、急速に普及することが期待されています。

これまで、点字図書の制作にはボランティアが大きな役割を果たしてきましたが、これからは、さらに、DAISY図書の制作にボランティアの協力が必要です。

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DAISY図書の特徴

1) 大量の情報をコンパクトに収納できる。
   (1枚のCDに最大60時間程度録音可能)
2) 記録が劣化しない。
3) 情報の交換や送付が容易(ネット配信できる)。
4) 読んでいる場所がハイライト表示されるので、読み飛ばしが防げる。
5) 頭出し、検索が容易。
6) 文字の拡大が容易。
7) 読み上げ速度の変更が容易で音程も変わらない。
8) 音量が調整でき、難聴に対応できる。
9) 多様な障害者(児)に対応できる。(視覚、聴覚、学習障害、・・・)
10) おかあさんやおとうさんが読んでくれる絵本が作れる。
11) 絵本から学術書まで広い領域に対応できる。
12) 編集が容易。

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DAISY図書の種類

1) 音声だけの図書(音訳DAISY)
2) 音声とテキストの図書(テキストDAISY)
3) 音声とテキストと画像の図書(マルチメディアDAISY)

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再生装置と再生用ソフトウェア

1)DAISY再生機器:PlexTalk、PlexTalk mini(携帯用)

再生ソフト内蔵の音訳DAISY専用再生機。
マルチメディアDAISYも再生できるが、画面がないので画像やテキストは表示されない。
レベル分けに対応して頭出しできる。
現在、もっとも普及している再生機器。

註:レベルとは、章、節、項などの見出しレベルのことで、再生システムがレベル対応なら、 章から章に飛べるが、対応していなければ、章、節、項、項、節・・・章、節・・と 見出しを一つ一つ移動する。

2)パソコンのDAISY再生ソフト

a)「AMIS」:(「アミス」ではなく「アミ」(フランス語でトモダチ)と読むらしい。)
音声、テキスト、画像が表示される。
音声とシンクロしてテキストがハイライト表示される。

AMISのスクリーン

AMISのダウンロード:
 DINF

b)「MyBook」(高知システム開発株式会社):
テキストデイジー再生ソフト。
画像はアイコンで表示され、アイコンをクリックすると画像ファイルが開く。
いわゆる絵本にはなりません。

d)その他:
PRS、MyStudioPC、SigtunaDAR3などのDAISY編集ソフトでも再生できるが、レベル制御や連続再生、 頭だしなどには制約がある。

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DAISY編集用ソフトウェア

1)PlexTalk Recording Software(以下PRS)とMyStudioPC

PlexTalkの製造元・シナノケンシ株式会社がユーザーに提供する「PRS」は、 日本障害者リハビリテーション協会が配布している「My Studio PC」とほぼ同じもので、 音声ファイルのDAISY編集用ソフト。編集したDAISYファイルはAMISで再生できる。 PlexTalkで再生すれば、設定したレベルでジャンプできる。
PRS-Pro(有料)はテープエクスポート機能つき、MP3の録音音質を音質優先/標準/速度優先から選択可、録音設定の録音開始タイミングを「音声検知時」と「録音キー操作時」から選択可。

PRSのダウンロード(PlexTalkの接続が必要):
 シナノケンシ株式会社
MyStudioPCのダウンロード(申請が必要):
 DINF

2)SigtunaDAR3

画像とテキスト、音声の入った「マルチメディアDAISY」の編集には、 日本障害者リハビリテーション協会 が配布している「Sigtuna DAR3」というソフトを使う。 SigtunaとPRSは類似しているがかなり違う。市販のソフトもあるようだが高価。 新しいソフトができるという情報もある。 SigtunaはStockholmとUppsalaの間にある美しい村の名。DAISY開発の国際会議が開催された。

SigtunaDAR3のスクリーン 

Sigtuna DAR3を入手あるいはコピーするには、日本障害者リハビリテーション協会へグループとして 名簿をつけて申請しなければならない。グループができたら申請する予定。

SigtunaDAR3のトレーニングマニュアルは DINFからダウンロードできます。

3)MicrosoftのWindowsで「DAISYで保存」

Microsoftが、文書を保存するとき「DAISYで保存」を選択すれば、テキストDAISYができるようにするという情報があります。「htmlで保存」はすでにできていますので、簡単にできそうですが、これができるテキストDAISYの制作はたいへん便利になります。 画像も入れられるか、どのように音訳するかなどの詳細は知りませんが、将来は、テキストDAISY制作の主流になると予測されます。

編集のために必要なその他のソフトウェア

1)OCR用ソフトウェア(スキャナーについてくるソフトは精度が低いかも)
    らくらくリーダー2 69,000円 アイネット株式会社

ここで表示する価格はすべて単なる目安です。

2)画像編集ソフト (有料)
 Photoshop Element  11,300円程度
(フリーソフト)
 Pixia
 GIMP

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編集のために必要な機材

1) パソコン
2) マイクロフォン
3) サウンドプロセッサー
4) イメージスキャナー

パソコン以外は個人でそろえる必要はありません。作業を分担したり、機器を共用すれば すみます。


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DAISYに関する詳しい情報は

ディスレクシアキャンペーン事業報告書 (DINF)
「DAISYを中心としたディスレクシアキャンペーン事業」成果報告会
〜DAISY教科書提供体制の確立を目指して〜
日時 : 2009年2月11日(水・祝)13時から17時まで
会場 : 戸山サンライズ 大研修室
主催 : 財団法人日本障害者リハビリテーション協会
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/daisy/seminar20090211/index.html


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連絡先: デイジー福岡 事務局